PHPのメモリ管理について(参照渡し)

notoです。

前回のPHPメモリ管理（値渡し）に引き続き、今回は参照渡しの検証になります。

$a = &$bとすることで、PHPでは参照渡しになります。
その際にPHPのメモリ管理はどう行われているかを確認していきます。

サンプルコードです。

<?php
$hoge = 'ほげ';
$piyo = &$hoge;

xdebug_debug_zval('hoge');
xdebug_debug_zval('piyo');

実行結果

hoge: (refcount=2, is_ref=1)='ほげ'
piyo: (refcount=2, is_ref=1)='ほげ'

シンボルテーブル

変数名	zval No
hoge	#0001
piyo	#0001

zval

No	Value	refcount	is_ref
#0001	ほげ	2	1

is_refというのは参照されているかいないかのbool値です。
値渡しの場合はis_refの値は「0」がセットされ、参照渡しの場合は、「1」がセットされます。

参照で代入後、異なる値を代入します。

サンプルコード

<?php
$hoge = 'ほげ';
$piyo = &$hoge;

$piyo = 'ぴよ';

xdebug_debug_zval('hoge');
xdebug_debug_zval('piyo');

実行結果

hoge: (refcount=2, is_ref=1)='ぴよ'
piyo: (refcount=2, is_ref=1)='ぴよ'

図は省略しますが、変数hoge　変数piyoともに同じzvalコンテナにリンクされている為、変数piyoに値を代入したことで、同じzvalコンテナに新しい値が書きこまれたのが確認できます。

参照で代入後、一方をunsetします。

サンプルコード

<?php
$hoge = 'ほげ';
$piyo = &$hoge;

unset($piyo);

xdebug_debug_zval('hoge');
xdebug_debug_zval('piyo');

実行結果

hoge: (refcount=1, is_ref=0)='ほげ'

シンボルテーブル

変数名	zval No
hoge	#0001

zval

No	Value	refcount	is_ref
#0001	ほげ	1	0

unsetで、zvalコンテナに書き込まれた値はすべて解放されると思いきや違います。

unsetはzvalコンテナとシンボルテーブルのリンクの解除を行うだけです。unsetを行うことでシンボルテーブルのリンクが1つ解除され、refcount=2だったものがrefcount=1と参照カウントが減っています。

refcountが0となった時点で、メモリが解放される仕組みとなっています。PHPはこのようにガベージコレクションにリファレンスカウンタ方式を利用してメモリを管理しています。

また配列やobjectのような複合型は、複雑なので書かないです。。。
もちろんPHPのマニュアルには記載してありますよ。

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